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   ミトラ教の歴史 東條真人(著)…国際ミトラ学会(学術会員)

古今東西のつながりと、日本への道

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第19章 ミトラ教の秘教占星術

ミトラ教とは/宇宙モデル/占星術/神聖数7の体系/七曜神/七曜/七芒星/人間/七大ロット/惑星時と時の守護星/北斗七星/本命星/元神星/運命を司る3天使/堕天使…月宿の支配星/守護天使…守護星/本命天使…陰陽道・天台密教の本命星/大運の見方/秘儀の七位階/1星座1年法/ミトラの神域/ミトラのオーラ/カウテスとカウトパテスのオーラ/デカン/土星、太陽、月を重視/惑星の強さの判定/蛇の書/七曜神と七光線/七曜神と八卦/占術の組み立て方

 

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サビアン原典大辞典1

目次より

3. ハランのサビアン星教

3. 1 名称

3. 2 起源

3. 3 祭司団

3. 4 神々

3. 5 ミトラの聖域

3. 6 惑星の配列

3. 7 占星術

書籍詳細

ISBN 978-4-901038-92-8

発行 201912月。 改訂第2 20214月:表のページまたぎをなくし、薬師三尊と蔵王権現を追加。《ミトラの秘儀》や僧兵などを加筆、誤字誤記訂正など。

型式 電子本(PDF

判型 A5電子辞書PDF形式。

頁数 792⇒800 ページ

価格 4,800円+税

 

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紹介

サブタイトルは「古今東西のつながりと、日本への道」。

 

ミトラ教は、国境や民族の壁を超えてはてしなく広がる「友愛の輪」です。それゆえ、フリーメイソン的な秘密結社とも言われています。本書のなかで詳しく説明しますが、ミトラのギリシャ名、ラテン名、ユダヤ名、ペルシャ名、仏教名のいずれもが 7 文字になっているのも、このフリーメイソン的な広がり・つながりの証しの 1 つです。

 

この本は 4 部構成になっていて、4 つの視点から、ミトラ教の歴史をながめ、このような「友愛の輪」がどのように広がっていったのか、それがどのようにして日本に伝わったかを明らかにします。

 

4 つの視点とは、西方、アラブ・ユダヤ、ペルシャ圏、仏教のことです。この 4 つの視点から立体的にながめることで、はじめて、古今東西を通した歪みのないミトラ教の姿が見えてきます。そして、これまで知られていなかったいろいろなことが、経典と古典文書をもとに明らかにされていきます。たとえば、つぎのようなことが挙げられます:

 

・ミトラ教自身が語る「ミトラ教の歴史」は、どこに記されているのか? そこにはどう記されているのか?

・西方ミトラ教は、どのようにして誕生したのか?

・ローマ帝国において、ミトラ教と天使キリスト信仰・イエス信仰の調停合併により、キリスト教が生まれたが、どのように進んだのか? ローマ帝国域外の西方ミトラ教はどうなったのか?

・ミトラ教とキュベレー教の連携とは、女装祭司とは?

・隠れていてなかなか表に出てこないが、ローマ帝国とも、ペルシャともちがう、アラブ・ユダヤ版ミトラ教とは、どのようなものか?

ミトラ、メタトロン、ミカエル、ヤーウェはどういう関係になっているのか?

・アフラ=マズダーからミトラへの天上王権の移譲は、どのように行われたのか? それは、どこに記されているのか?

・アフラ=マズダーの元素神化、原人化、そして死。このプロセスとズルワーン神学の関係は?

・釈迦族の起源にまでさかのぼる仏教とミトラ教の深く本質的な驚くべき関係とは?

・弥勒、阿弥陀(無量寿)、大日、妙見、四天王、阿弥陀三尊、摩多羅三神、五智如来、八大明王、時輪仏、弥勒古仏(弥陀=弥勒)は、ミトラ教の神々とどういうかたちでつながっているのか?

・星の教師たち(カルデアン・マギ)と仏教僧はインド北西部で、「友愛」から「性愛」へ一歩踏み出した。それは、何のためだったのか?

・中国、朝鮮半島、日本にどのようなかたちで伝来したのか? どういう展開をしたのか?

・日本の神道とはどのようにつながっているのか?

 

「友愛の輪」は、日本風にいうなら「和」です。本書を読み進めるうちに、このフリーメイソン的な輪のなかに日本の神道・仏教もいること、そして、ミトラ教の主要な部分のほとんどが伝来していて、仏教・神道のなかにいまも生き続けていることに気づいていただけるはずです。

 

ミトラ教の歴史を学ぶことは、マウンティングや対立・分断をあおることではありません。「友愛」により、諸教と世界の人々を分け隔てなく対等につないでいくことです。歴史をそういうかたちで学びたい人にお勧めの一冊です。東條真人

 

目次

本書について

凡例

 

第1部 西方

1. ミタンニとインド ――原始ミトラ教、ミタンニとインドの関係、ミタンニという国名の意味、最古のミトラ神群(アーディティヤ神群)、大女神アーディティと母ズルワーンと大女神ディア、混住・混血・共存の神、基本原理としての友情と約束、バビロニア多神教の太陽神シャマシュとの習合一体化。参考:ヒッタイト、七曜神

2. メディアとバビロニアとアッシリア ――メディア帝国、メディア人、首都ハマダンの意味、原始ミトラ教からミトラ単一神教へ、古ペルシャ暦とバーガヤーデ、バビロニア多神教との習合。参考:シュメール、古バビロニア王国、新バビロニア王国、アッシリア帝国

3. ミトラとパネース・エロス ――ミトラの最初のギリシャ的受容、神話、名前の意味、性格、ミトラ=パネース、七曜神、ピタゴラスとオルフェウス教、ミトラ教のゾロアスター伝説との結びつき

4. ミトラとアポロ・ヘーリオス その 1 概要 ――融合一体化、聖図像と文書資料、蛇、神聖数7、聖牛の供儀、占星術の神、友愛、ポイボスという尊称、瞑想における視覚化

5. ミトラとアポロ・ヘーリオス その 2 神話と哲学 ――アポロ神話、ギリシャ的な世界周期論、ミトラ神話との驚くべき類似性、ペルセウスとのつながり、パエトン伝、プラトンのミトラ=アポロ=ヘーリオス崇拝、教育と理想国家論

6. ミトラ=アポロの神託(秘儀と瞑想) ――秘儀・瞑想の体験記。プラトン『ソクラテスの最後の日々』とマニリウス『アストロノミカ』より

7. ミトラとペルセウス ――聖戦士(白馬の騎士)ミトラ、ペルセウスという名前、アケメネス朝の始祖、ペルセウス座、占星学、神話、ゴーゴン、友情と約束、女神アルテミス、ペルセウスと聖なる火、ペルセウスと英雄・戦神

8. 星の教師の伝説 ――伝承、ミトラからゾロアスターへの奥義伝授、聖なる洞窟、奥義の内容と特徴、星の教師たち、カルデアン・マギ、ピタゴラス、占星学、マグサイオイ文書、ゾロアスターの書

9. ツァラトゥストラ ――ミトラ教とニーチェのツァラトゥストラ、ニーチェの象徴体系、アポロとディオニューソス、友、ニーチェの思想と宗教論、畜群の神と率先垂範の神

10. ローマ帝国のミトラ教 その 1 ――誕生の経緯:小アジア半島からシリア内陸部にかけての地で起きたこと。原始ミトラ教の七神崇拝、ペルセウス信仰とアポロ信仰、タルソスのストア派、天文学的な発見、相次ぐ大小ミトラ教国家の誕生、秘儀の創設、爆発的広がりの理由

11. ローマ帝国のミトラ教 その 2 ――ミトラ教と天使キリスト信仰・イエス信仰の調停合併、当時の状況、調停合併の下地・要因、具体的な内容

12. ローマ帝国のミトラ教 その 3 ――ミトラの秘儀、軍人の道、女装祭司の道、秘儀の魅力

13. クルドのヤズダン教 ――ミトラと七大天使(七曜神)

 

第2部 アラブとユダヤ

1. アラブ版とユダヤ版のミトラ教 ――バビロニア多神教(サビアン星教)、真サビアン教、女神ミトラの起源、アラブ系ミトラ教の基本構造、ユダヤ教、メタトロン=メルカバ神秘主義

2. サビアン星教 ――ミトラ教のもう一つの顔:名称、分布、特徴、神の定義、神学、ヘリオガバルス、シリア、バビロニア、小アジア、アラビア半島

3. メタトロン=メルカバ神秘主義とカバラ ――ユダヤ神秘主義の歴史、メタトロン神秘主義の誕生、メルカバ神秘主義の誕生、両者の融合、秘儀(瞑想法)、カバラの誕生、周辺の宗教情勢

4. ミトラとメタトロン ――起源、名前の由来:語源と音韻変化、末尾辞の意味、2つの綴り、聖七文字の名、別名と尊称、2つの視覚的イメージ:老賢者と少年、メルカバのわざ、メタトロンの七大天使、古代ユダヤの七光線、カバラ的な理解

5. ミトラとミカエル・メシア ――起源、語源と音韻変化、ミカエルとメタトロンの同一性、ミカエルの容姿と性格、天体象徴、メシアの起源、語源、ミカエルとメシア

6. ヤーウェ、メタトロン、ミカエル ――ヤーウェ、メタトロン、ミカエルの関係

7. 古代七光線 ――歴史と資料、秘儀方式(垂直光)とカルデア方式(水平光)、「ミトラの秘儀」と古代七光線、基本構造「347」、占星学、古代・中世と近代、ミトラの名、聖七文字、仏教の七光線、神仏習合

 

第3部 ペルシャ圏

1. アケメネス朝ペルシャ ――三アフラ教、ミトラ派・マズダー派・ズルワーン派・アナーヒター派・ダエーワ派・エジプト派・ユダヤ派、神群、経典、占星学、アケメネス暦とズルワーン神学

2. ミトラ祭儀書(ミフル・ヤシュト) ――最高神への道、「アフラ」の称号の移譲、アフラミロ多誕生、七大天使・八大明王の根拠となる章句など

3. アレクサンダー帝国とヘレニズム ――ヘレニズム、アレクサンダー崇拝、ヘレニズム王朝への導入

4. セレウコス朝シリア  ――宗教政策、ミトラ=ゼウス、天上王権継承神話、ミトラ祭儀書、ミトラ教とキュベレー教、ミトラ=アッティス、セラピス

5. パルティア ――世界最大最長のミトラ教国家の「ミトラ教」の特徴とその影響(南無句、ミトラと弥勒、弥勒信仰・阿弥陀信仰の誕生、ミトラ教国家群(コンマゲネ王国、ポントス王国)の誕生など)、白馬の騎士ミトラ、聖ゲオルグ

6. アルメニア ――神々、聖戦士ミトラ、悪神でないアーリマン、太陽の子ら、キリスト教化(調和合併説)

7. ササン朝ペルシャ ――歴史、ミトラ派、東方ミトラ教、ネストリウス派、キリストなるミトラ、マズダク教、東方ミトラ教と密教

 

第4部 東アジア

1. マガ・バラモンの伝説 ――『バヴィシュヤ・プラーナ』、マガ・バラモン、太陽神ミヒル(ミトラ)、釈迦族とスキタイ人とミトラ教

2. 太陽の子《釈迦》 ――釈迦、釈迦の尊称:仏陀と世尊、太陽神の子《釈迦》、太陽神の特徴、万人の友、無量の慈しみ、釈迦の教え:四諦と八正道、バーミヤン

3. ミール(ミトラのような人)と法華経 ――ミールの教義、ミールと弥勒、法華経におけるミール、ミトラと久遠実成仏、白蓮とミトラ、メタトロンとエノク、ミトラ=アポロとプラトン・マニリウス

4. ミトラと諸尊 ――釈迦、弥勒、久遠本仏、阿弥陀、摩多羅、大日、時輪仏、妙見、四天王、弥勒古仏(弥陀=弥勒)

5. ミトラ教の神々と仏教の諸尊 ――神仏対応表

6. 弥勒教の歴史 ――ミトラ教の東アジア伝播。伝来、大乗教、弥勒教、弾圧、再興、白蓮宗、天下大乱弥勒仏下生、弥勒教の興隆、秘密結社化、穏健化、仏教と弥勒教、日本への伝来、付録 1 朝鮮半島で起きたこと、付録 2 日本で起きたこと

 

補足

A. イランの宗教文化の実像

B. アーリマン、アリヤマン、アンラ・マンユ

C. アフラ=マズダーの起源

D. アフラ=マズダー/オフルミズドの研究 ――古代から現代まで

E. 『アヴェスター』のポイント

 

終わりに

結び

 

聖画集

聖画 1 「聖牛の供儀」をとりおこなうミトラ

聖画 2 太陽なるミトラ

聖画 3 秘儀のミトラ(童子形)

聖画 4 明王なるミトラ=弥勒

聖画 5 ミトラ=弥勒半跏思惟像

聖画 6 ミトラ=弥勒白蓮華柱頭立膝像

聖画 7 キリストなるミトラ=弥勒

 

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奥付

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